登り道にも飽きてきたところに現れたのが、この大蛇のようなスノーシェッド。ぽっかり口を開け、後ろの胴体はぐんぐん山を登っています。思わず息を呑みました。これは、とんでもない秘湯を目指しているのかも…
本当に難所でした。長いスノーシェッドを抜けると、あたりはすさまじいほどの山奥。温泉の宿泊者らしき対向車が現れます。でも妙にそろそろと低速で下ってくる。上のほうはもっと険しいんじゃない?はたしてカーヴを曲がった先に現れたのは、崖にへばりついている急角度のヘアピンでした。
ガードレールが設置され、また新しくされていることも心強いんですが、まだ真っ白いレールが支柱と支柱の間がすべて“スルメ状”というか、衝撃を受けて外側にめくれているのが圧巻です。怖くて胸がむかむかします。途中で小さな温泉街を通過しますが、一瞥しただけでも安全に停車できる平地はありません。雨飾荘と露天風呂はさらに登れという看板にしたがって、そのまま山道を登りきりました。
やっと到着した雨飾荘の駐車場(上)。周囲は、電柱があることすら驚くほどの山奥。ここのガードレールも、ご覧のとおりベコベコ。左手に雨飾山(1963m)が顔を覗かせます。青い道路標識の表示は「↑(直進)雨飾山」で、「→(右折)妙高高原」。ここから妙高って?…あっ! 以前に訪れた笹ヶ峰牧場からダートを走ると、この場所に出てくるんですね!
さて入浴の支度をすると、歩いてブナ林に入ってゆきます。道はY字に分かれ、右が男湯、左が女湯。