浴室はご覧のとおり、駐車場が広いわりには浴室は小ぶりで、確かに混雑するときもあるでしょう。奥に小さな露天風呂があり、内湯は向かって左側がぬるめ、右側が熱め。さっそく身体を清めたところ、カランのシャワーから出るお湯も温泉でした。浴槽に手を入れてみると、左側は僕にはぬるすぎたので、“僕の今シーズンの初温泉”は熱めのほうに。あゝ、いいですね、身体の芯から温まる感じ。泉質はナトリウム、炭酸水素塩、塩化物泉。自噴源泉かけ流し、加水なし、加温なしだそうです。褐色のモール泉はわずかにつるすべ感があります。
 さて露天風呂のほうに移ると、こちらは陽射しがお湯に差し込んで、本来のきれいな琥珀色を楽しめます。露天風呂は、二つの内湯の中間くらいの温度で、熱からず、ぬるからず。しばらく浸かっていると肌に大量の泡がついて、時々身体を撫でると、泡が弾けて琥珀色のお湯に舞います。シュワシュワと麦酒みたいで面白い!
 風呂あがりは身体の節々が柔らかくなり、濃密な温浴感が残ります。しかしどうして内湯と露天とで、温度や泡が違うのでしょうか?従業員のおかあさんに伺うと… どちらも同じ源泉ですが、内湯は小さい浴槽にドバドバ流し込むので温度は熱いままで湯口で発泡分も飛んでしまうのに対し、露天はいったんタンクにためてからちょろちょろと流し込むので発泡分が楽しめるんだそうです。ともあれ評判どおりのいい温泉でした。
 お昼ごはんは甲府昭和の「奥藤(おくとう)」にお世話になりました。1913年創業の、老舗のお蕎麦屋。でもこのお店のポイントは、蕎麦よりも鳥モツかもしれない。
 僕は二回目ですが、前回は2009年なので、10年ひと昔。そのせいか店舗の周囲が変貌を遂げていて、少し迷いました。以前は区画整理地の真ん中にぽつんと建っていたのですが、その区画には住宅展示場が建ったので、高級住宅に囲まれたお蕎麦屋さんといった風情になっていました。駐車場が隣地に増設されているのにもかかわらず、ほぼ満車。平日なのに、人気がありますね。
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⇒奥藤はコチラ
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