14:50 野沢温泉に到着。わずかでも標高の高いところに来ると、過ごし易い。さて、いつもの有料駐車場に駐めて、外湯巡りを楽しもう。
話は横道にそれて、このたびの伝承探しのメインは、秋山郷。秋山郷は、新潟県津南町から長野県栄村に至る大秘境。二日めを終日その秋山郷に充てて、秋山郷の攻略にいったん終止符を打とうという魂胆である。で、最終日に回した角間温泉は、伝承探しの二番目の目的地。そしてこの野沢温泉に至っては、旅のおまけである。もっとも、おまけほど、気楽なものはないけどね。
まず向かったのは「松葉の湯」。場所は源泉地の麻釜に近く、大湯の隣りの区画。建物は古い湯屋建築で、黒光りした外見。二階が温泉になっていて、脱衣所と浴室とが分かれている。
松葉の湯は、2014年に訪れた時には、あまりのお湯の熱さに入浴を断念している。壁に貼られた「お湯は日によって熱いので注意してください」という注意書きを横目でにらんで手を入れてみると…、今日は水を足せば(注;あまり水を足すと地元の人に叱られます)何とかなりそうだ。蛇口から勢いよく放水すると、その渦のなかに身体を沈める。
やっぱり熱いっ! でもなんとか耐えられる熱さだ。
泉質は含硫黄・ナトリウム・カルシウム硫酸塩泉だけど、イオウの匂いはまったくなく無臭。
いいぞ、いいぞ!これぞ野沢温泉!お湯が激熱なのに、肌がぴりぴりしない。効能が身体にずんずん入ってきて、疲れをとってゆく。あまりに熱くて肌あたり云々は分からなかったけれど、覚醒するというか、いっぺんで元気がよみがえった。ご一緒になった若い登山者も「めちゃめちゃ熱いけれど、いい湯ですねぇ」と言っていました。というわけで、熱い温泉が好きな御仁には、松葉の湯はお薦め。
風呂からあがると、陽が傾いていて、すこし涼しくなっていた。
元気が出たついでに、もう一箇所。
十王堂(じゅうおうどう)の湯に歩いてゆきます。