ぐんぐん標高をかせいでゆく。空気が澄んでくる。陽射しが肌を刺すようになってくる。路面の照り返しもまぶしい。
とばしたいのに、路面に目を凝らしながら、そろそろと走る。それでも時々信じられないような隆起に出合って、車体がバウンドする。可笑しいような腹立たしいような。
スキー場の跡地を通過する。
なお安全に停車できたのはここまでで、このあと真っ白な霧の中に突入してしまい、手探り状態。
ずっとハザードランプをチカチカ点けながらのノロノロ走行となりました。
こんな高所に温泉が湧いているなんて考えてみれば不思議だよなと思っているうち、濁河温泉の温泉街に到着。温泉街といっても、見通しがきかない林の中に、旅館が点在するだけ。お食事処やお土産屋といった店舗も見られない。温泉街というより、ひと気のない別荘地です。
「濁河温泉市営露天風呂」という看板を見つけた時は、正直ホッとしました。(右)
道路わきを流れる小川は、温泉が混じる湯川になっていて、流れから湯気が立ち上っている。川床も、温泉の成分で白っぽくなっている。けっこうすごいところに来ちゃったかもしれない…。
想像を超えた、野趣あふれる温泉です。