内風呂のとなりには、窓のない半露天風呂も。お湯が薄い抹茶色であることがわかります。でも転落防止に、手すりに植えたヒイラギのトゲトゲが視野に入って、なんとなく落ち着かない。内風呂のほうが熱めということもあり、そちらに陣取りました。
お湯は肌あたりが柔らかく、また鮮度も感じて気持ちがいい。泉質は単純温泉・アルカリ性単純温泉・ナトリウム-塩化物泉。普通の泉質ですが、身体に優しい、長湯ができる温泉です。
首まで浸かっていると、遊覧船の出航アナウンスが聞こえます。
静かに瞑想にふける、至福のひとときでした。
風呂あがりは、箱根の温泉らしくなく、おだやかな温浴感。芦ノ湖温泉、おすすめします。
お昼ごはんは、仙石原の「めし処 いなか家 大地」。地元の“働くお父さん”相手の定食屋さんです。前回は売り切れていた日替わりのランチに、ありつくことができました。この日の「おまかせランチ(¥1,000-)」は、@青椒肉絲 Aイカメンチ Bれんこんのつくねとフキの炊き合わせ の盛り合わせ。
それぞれのオカズが手がこんでいて、美味しい。いつもこんな誉め方は不適当かもしれませんが、自宅の晩ごはんで、昨夜食べなかった主菜と、今晩の主菜と、ふた晩分が出るような内容で、とにかく満腹になる。ごちそうさまでした。
右隣のおっちゃんはから揚げ定食、左隣のおっちゃんはしょうが焼き定食と格闘していたが、どちらもパーティサイズを思わせる量でした。“観光客相手の観光地価格”ではないところが、嬉しいお店です。
きょうの箱根は爽やか。こうして十七湯にケリをつけてしまうのが、もったいないくらい。
と思いながらも、帰路につきます。
もと来たルートを戻って、御殿場ICで東名にのりました。
帰宅14:30。
総走行は208kmでした。
こうして箱根十七湯を制覇して感じるのは、東海道の存在です。江戸時代に整備された大動脈である東海道と、江戸幕府の関所、そして箱根はその宿場町。賑わいをつくるために、中世、近世、現代と温泉を増やしていって十七にもなった温泉群は、この東海道があったから、こそです。まとまりがつきませんが、そんなことを実感しました。
話しは違いますが、湯本温泉を訪れたのが2005年なので、制覇にも17年もかけてしまいました。
「めし処 いなか家 大地」
0460-84-5585
神奈川県足柄下郡
箱根町仙石原75