場所は国道140号線沿い。民家にしては大きく、公営施設にしては小ぶりな建物。源泉かけ流しで、お食事処は家庭料理の味で、温泉マニアには評判がいい。
 玄関には採れたての野菜が並んでいて、産地直売所のよう。受付の女性(お母さんとその娘さん?)にお聞きしたら、やっぱりここは個人経営の温泉なんだとか。
 平日にもかかわらずお客さんが多い。地元の馴染み客らしく、受付の母娘と和やかに挨拶して、野菜を買っている。風呂あがりに売り切れだと困るから、まずは買っておくんでしょう。買った野菜をクルマに置きに戻ったりしている。常連のおじいさんが「かあさんはきょうはいないの?」と受付のお母さんの姿を探している。にぎやか。
 浴槽はタイル張りの大浴場と岩に囲まれた露天風呂。大浴場で驚いたのは湯量が豊富なこと。湯口の鯉の口から、源泉がどばどばと流し込まれている。
 源泉41度。アルカリ性単純泉ですが、わずかにイオウの甘い匂いがします。無色で、すこしつるすべ感あり。お湯は身体をおしてくる感じがあり、長くは浸かっていられない。けっこうパンチのあるお湯です。
 露天風呂に移る。小ぶりでしたが、公営施設顔負けの立派な岩風呂です。モミジに囲まれているので、紅葉の頃は見事でしょうね。風呂あがりは肌がしっとりする、いわゆる美肌の湯。
 お食事処はまず座敷に案内されましたが、革パンなので…とお願いして、別部屋の食卓テーブルに通してもらいました。
 温泉お薦めの「もつ煮定食(¥1,000-)」は、たしかに美味しい。具ははもつのみで量はたっぷり。さらっとしていて匂いもなく淡麗な味です。炊きたてごはんといっしょに汁ものをかきこむ幸せ。タケノコとこごみのお味噌汁も具だくさんで美味しい。でも一番印象的だったのは自家製の漬物。フキときゅうりのぬか漬けなんですが、しょっぱさや酸味だけでない、複雑な旨味があってすばらしかった。ごちそうさまでした。
 駐車場での身支度が暑い!あるじが、常連客の忘れ物を持って駐車場に駆けつけてきた。僕とすれ違うときに笑顔で挨拶をしてくれる。近所に住んでいたら、僕もここの常連になっちゃうでしょう。
 暑さ慣らしとはいえ、のっけから28度はしんどいので、ここで甲府を発ちます。勝沼ICから大月Jctで河口湖方面に分岐。東名御殿場から横浜へ。
 帰宅は15時、総走行は274km。
「はやぶさ温泉」 0553-35-2611 
山梨市牧丘町隼818-1 入浴料¥700-
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