先客はおじいさんが一人。先客といっても共同湯の管理もされているようで、入浴する片手間に足拭きマットを替えたりしてくれる。入浴料、といっても午後だけ外来客に開放される共同湯なので、券売機で「協力券」というチケットを買う。協力券は大人350円。硬貨の持ち合わせがあって、ほっとする。
浴室は、川に面したガラス窓で明るい。浴室も浴槽もタイル貼り。源泉かけ流しで、オーバーフローしたお湯が、窓からの光に輝いている。設備は古いけれど、磨きこまれて清潔感あふれる共同湯。
持参した石鹸で身体を清めると浴槽に。うーん、気持ちいい。お湯はちょっと熱め。無色透明だけど、よおく目を凝らすと、わずかに灰色っぽい。少しだけ石膏のような匂いがあるけれど、イヤな匂いではない。肌あたりはわずかにキシキシ感。泉質はカルシウムナトリウム硫酸塩泉で、源泉は45度。土肥の「弁天の湯」と同じ泉質ですが、あちらのような身体にズシリとくるパンチはない。むしろ気持ちがゆるんで、穏やかになるお湯です。
風呂あがりの浴感は強めで、汗がどっと出る。
タオルで汗を拭きながら、愛機と、清流と、原生林とを撮る。(右)
川端康成もこの景色を眺め、川の音を聞きながら「伊豆の踊子」を書いたのでしょうか。そう考えると、駐車場も柵がないほうが、情感がわく。
天城路の隠れ家ともいえる、素晴らしい共同湯でした。
帰りの東名はノロノロ渋滞。それも平日なのに自家用車の数が多い。左右のクルマのエアコンの熱気がこたえます。
梅雨はもう終わったんじゃない?
帰宅は17:11、総走行は338km。
自宅でTVを見ていたら、「きょう関東地方は梅雨明けしたようだ」と報じていました。