あゝいい湯ですね! お湯が新鮮で、成分も濃い感じがします。
こうして入浴しているときも、ほのかに甘いイオウの香りがします。
そしてお湯が陽射しを浴びていることもあって、けっこう熱くて僕好み。
ご覧のとおり無色透明で、肌あたりはさらっとしています。
「白い浮遊物は天然の湯ノ花で汚れではありません」と説明書きが貼られていましたが、この日は湯ノ花はほとんど見られませんでした。
先客もあがっていって、ひとり。谷を見上げて、しばし瞑想のひととき。
夏の空。白い積乱雲。萌える緑。そして効能が身体にじわりと沁みてくるようなこの恍惚感。
風呂あがりは肌がさらりとして快適。何よりさすがに上高地、熱い温泉に入った後でも爽やかに過ごせます。
露天風呂の周囲の至るところに古い傘が立てかけられていましたが、これは傘の他に「蛇よけ棒」の役目もあるそうです。そんな野趣あふれる秘湯ですが、お湯も眺望も素晴らしい。旅の目的となり得る名湯です。
温泉を発つと、もと来た道を少し戻ります。乗鞍のトンネルを抜ける風は、天然の冷風機。汗がさっとひいて、極楽だ。
乗鞍高原に着くと、さらに涼しくなって気温24度。松本市民が、夏に、これといった目的もなしに涼みに来る気持ちがよく分かります。
お昼ごはんは喫茶「アビーロード」にお世話になりました。老舗の避暑地の喫茶店。ライダーの間では定食の「盛り」の良いことで有名です。
「アビーロード」
長野県松本市安曇4029-9
0263-93-2407