さて松代まで来たら、松之山温泉は外せません。松之山温泉は、お湯のホウ酸含有量が日本一。殺菌効果が高く、草津、有馬とともに「日本三大薬湯」と言われる、知る人ぞ知る名湯です。
「ナステビュウ湯の山」は、小高い丘の上。到着した時は直射日光がピークで、革ジャンがじりじりと焦げるよう。駐車場でお風呂支度をしていても、気絶しそうに暑かった。
さて入館して浴室に入ったとたん、独特の匂いが出迎えてくれます。嫌な匂いではないけれど、油臭というか、煙で燻したようなショウノウのような、なんとも言えない匂い。天然の薬湯です。
まず内湯のぬるいほう(41度)。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉。色はわずかに笹にごり。肌あたりはさらりとしていますが、受ける印象は、雪国の重厚なお湯という感じ。
次に内湯のあついほう(44度)へ。熱いぶん効能を強く感じます。なにより肌の脂がとれてゆく快感がたまらない。
さいごは露天風呂(41度)へ。河岸段丘の谷を見下ろしながら、ぼんやりと寛ぎました。
風呂あがりは、エアコンの効いた座敷に寝転がって、しばらくぐったりとする。肌が殺菌されたようにさらっとして、これは気持ちいい。この近くの「鷹の湯」を訪れたとき(2016年)に、「ナステビュウ湯の山のほうがぬるいらしい」とご紹介しましたが、こうして訪れてみると、確かにぬるい浴槽は選べるものの、強い温浴感で結果として熱いのは同じ。熱い温泉が好きな御仁には、文句なくお薦めします。
松之山から塩沢に下りると、暑さはしのぎ易くなっていました。「中野屋・塩沢店」で、へぎそばをいただきます。中野屋は僕にとっては“リベンジ”。初めて中野屋を訪れた時(2012年)に食べ切れないかもと心配になって、板(へぎ)ではない、小さなざるに乗ったへぎそばをいただいています。でもその後、小嶋屋ではへぎに乗ったへぎそばを、由屋では大きいざるのへぎそばを完食できており、この中野屋でも、きちんと板(へぎ)に乗ったへぎそばを食べてみたい!
「ナステビュウ湯の山」 025-596-2619
新潟県十日町市松之山湯山1252-1
入浴料¥450-
「そば処 中野屋」 025-778-3113
塩沢店; 南魚沼市南田中534-89