2023年04月14日(金) 晴れ 気温22度
僕はいまから、遠路はるばる静岡の由比まで、桜えびを食べに行きます。 えっ?高速料金を考えたら無駄じゃないかって?
かつて香辛料を求めて、ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカを回り、クリストファー・コロンブスが大西洋を渡り、さらにはアメリゴ・ヴェスプッチが新大陸にたどり着いたのですよ。食を欲する力は、思わぬものをもたらしてくれるものです。
僕の、大航海時代の幕開け。
自宅を7:10に発ち、東名高速をひた走ります。昨日の、黄砂の影響がまだ残っているらしい。快晴なのに曇っているというか、空は陽射しだけが薄くフィルターがかかっているよう。
10時に富士川SAに到着。(上) 暖かくなってきたので、電熱グローブをふつうのグローブに替えます。
清水ICでおりると、国道1号線で由比に向かう。このあたりは国道といっても高速道路のようで、クルマの流れも早い。お食事処のノレンが出るまでまだ20分ある。余裕だな。と目の前で駐車場に入れないクルマが急停車。後続車がホーンを浴びせている。わぁ!お食事処の駐車場がもう満車だ!
単車の強みで、係員に誘導されて端っこに駐車。クルマは静岡ナンバーや名古屋ナンバーが多い。先客はお年寄りの団体で、皆さん笑顔。
ちなみに豊漁になったとはいえ、桜えびを提供するお店はまだ限られていて、漁協の露天食堂は、週に3日だけの営業。おまけにそちらはメニュウも少なく、舟泊まりに机とパイプ椅子を並べただけなので、お年寄りはこちらのお店を選ぶのでしょう。
先客が団体ばかりなので、早く呼ばれるだろうと期待をする。11時に開店、ノレンが出る。「お客さん1人?カウンターでいいですよね?」もちろん。
ここで桜えびのおさらいをしまうと… 桜えびは深海の海老で、夜になると食事のために浅い場所にあがってくる。これを二艘曳き網で一気に採る。全国でも駿河湾でしか水揚げされず、「駿河湾の宝石」とも呼ばれています。ここ数年は不漁で、水揚げ量は2008年頃をピークに減少し、2018年の312t以降は記録的不漁というか、ほとんど採れなくなっていました。原因は採り過ぎのほかに黒潮の蛇行によるプランクトンの減少などもあげられている。僕もここ10年は、由比から足が遠のいていました。ところが今年の解禁初日の水揚げは去年の44倍と、嬉しいニュースが舞い込み、豊漁ならばと訪れた次第。同様の人で混雑は予想はしていましたが、これほど、とは…。
「ごはん屋さくら」 054-376-0101
静岡市清水区由比今宿1027-8
大航海時代の幕開け