新しい温泉の場所は分かり易く、JR身延線の「下部温泉」駅の踏切のとなり。山に囲まれた明るい平地で、駐車場も広大です。あまりの好立地に呆れてしまう。町営ですが、運営は地元のドラッグストアに委託するそうです。建物はモダンな意匠で、民間が関与するとこうだよなぁと感心してしまう。一階が立ち寄り温泉で、二階はスポーツジム。
開業してまだ三週間も経っていないので、駐車場のアスファルトから真新しい匂いが立ちのぼります。常時携行している“スタンド地面めり込み防止用”の木片を、下に差し込みます。アスファルトが柔らかいときに、230kgの車重が一点に集中すると、スタンドが埋まってしまいます。
浴室は二つの大浴場と、軒のある露天風呂とサウナ。青い石張りの浴槽には、透明なお湯が満ちています。源泉は、それぞれが「南河内温泉(20度を36度に加温)」と、「しもべ奥の湯高温源泉(49度を42度におとす)」。どちらもアルカリ性単純硫黄泉。
地元の皆さんはぬるめの南河内温泉に入っています。熱いのが好きな僕も、南河内温泉のほうが気に入りました。わずかに草木の焦げたような匂いがあり、肌あたりにキシキシ感もある。率直にいって、こっちのほうがより温泉らしい。風呂あがりは頭がシャキッとする。瞑想にふけるというより、気分を替える温泉です。次頁に早川地区の温泉をまとめたので、見てやってください。
さて愛機に入浴セットをしまうと、歩いて踏切を渡って、「丸一食堂」でお昼ごはん。以前に馬肉のもつ煮が美味しかったお店です。とんかつにも定評があるので、きょうはロースかつをいただきます。お店はすぐ満席になり、皆さん偶然にも注文はとんかつ。僕はご飯を大盛+¥100-にしていただきました。
これが「ロースかつ定食(¥1,600-)」 ぶ厚い豚肉にしっかり火がとおり、そして衣がきれいに貼りつく。芸術的な逸品。
ロースかつをひと口ガブリ。美味…いや魔味か…めちゃくちゃ美味しい。
むしゃむしゃと食べては、炊き立てごはんをほおばる。甘美な繰り返し。箸休めに食べる千切りキャベツとサラダ、そしてキャベツの浅漬けも美味しい。パーフェクトな逸品です。
ごちそうさまでした!
「下部温泉 しもべの湯」 0556-42-8228
山梨県南巨摩郡身延町上之平1917-3
入浴料¥1,080-