屏風ヶ浦を発つと、県道30号線・九十九里ビーチラインを走って、飯岡温泉に。
 10時すぎに「いいおか潮騒ホテル」に到着しました。
 温泉マニアには、以前の「国民宿舎・飯岡荘」という名前で知られたところ。
 震災でいったん休業になり、2015年に民営、たぶん賃借で復活しています。
 でも完全に営利一色になったわけでもないようで、建物には旭市の「防災資料館」があったり、屋上は津波の避難所になっていたり、ロビーには手芸の展示コーナーと、公共色が見られます。
 事前に立ち寄り客の受け入れ状況がつかめなくて、平日は朝7時から? 土日や海水浴シーズンは立ち寄り客だめ? ということしか分からなかったので、入浴できればめっけもん、ぐらいな気持ちでした。
 さいわい入浴はできましたが、立ち寄り湯の受け入れは10時からでした。 
 7時からという思い込みで、早朝に来なくて良かった…。
 そんなこんなも、すべて「お湯がいい」という評判につられてのことですが、結論からいうと、とても良かった。
 浴室は建物の1階で、壁一面がガラス窓ですが、目隠しの色ガラスで外は見えない。
 その前に、20人くらいが収まるタイル張りの浴槽が広がる。
 浴槽にはコーラのような黒褐色のお湯が満ちて、縁からあふれたお湯がオーバーフローする、かけ流し。
 お湯の色は、タイルもこげ茶色なので真っ黒に見えましたが、浸かってみると、真っ黒というほど濃くはない。
 色の濃さは、きのうの「海辺の湯」と、真っ黒だった茂原の「ながら温泉」(2024年入浴)との中間ぐらい。
 お湯にはインクを思わせる匂い。肌あたりはさらさらとしている。
 泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、源泉は18度ですから、いわゆる冷鉱泉。
 43度と熱めに加温してあって、その熱さに、にっこり。
 ただし脱衣所でご一緒したおじいちゃんは、「きのうはエラくぬるかった」と言っておられたので、日によって温度はまちまちみたいです。
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 この飯岡温泉で印象的なのは、効能がじわじわ身体に入ってきて、身体の芯から温かくなること。すぐに汗が出る。それでいて身体を圧してくる感じもなく、がんばって長湯することもできる。風呂あがりの温浴感もおだやかで、汗が出たわりには鎮まるのも早い。
 飯岡温泉には他にもいくつか立ち寄り湯があるので、比べてみたいですね。
 
「いいおか潮騒ホテル」 入浴料¥1,000-
千葉県旭市萩園1437  0479-85-6677